発達障害を早くみつけるためには

早期発見のためカルテを見て考える医師 発達障害

 専門家の意見を聞こう

  • 小児科の先生
  • 学校の先生
  • 幼稚園の先生、保育士さん
  • 保健師さん(乳幼児健診をしてくれたりする人)

 息子のケースでは、一番早く「発達障害かも」と気がついたのは、かかりつけの小児科の先生でした。

 息子はアレルギーもあり、1歳ごろ卵を少し食べさせて反応があったため、検査したら「卵、牛乳、小麦、杉・ヒノキ、ハウスダスト、ダニ」にアレルギーがあることがわかりました。そのため、定期的にアレルギーの処方をいただくためにクリニックに通いますが、その先生が「この子、ちょっと多動(症)ありませんか?」と聞いてくださいました。

 わたしたちは「えっ?そうですかね?」と、初めは気づいていませんでしたが、息子の個性であるとの思い込みに、切り込みを与えてくれました。

 複数人に聞いてみよう

 実は息子が幼稚園のとき、他の子供とあまり遊ばず、こだわりが強くて困っていました。小学校に入学する前のアンケート調査で心配している旨を書くと、保健所から電話があり「一度、診てみましょうか?」と提案されたので検査を行いました。

 結果は、「特に発達障害などではないと思います」という判定でした。息子は、ハーフ(国際結婚のため)で日本語とスペイン語の家庭環境で育っていることもあり、そのような状況も加味しての判断だったのかなと思います。正直、「自分の子供が発達障害なわけがない」という先入観と希望的観測から、セカンドオピニオンを求めずそのまま済ませてしまいました。

 今にして思えば、検査の内容や発達障害の種類も色々ある中で、自分感じた違和感に対してフタをしてしまったことが、そのときに気付けなかった原因だと反省しています。

 専門家は知識と経験があり、色々な子供を見てきているため頼りになる存在です。しかし、発達障害と一口に言っても、LD(学習障害)、ADHD(多動症)、ASD(自閉症)、MR(知的障害)の複合したケースが多いらしく、一面からでは判断しずらいと思います。

 そこで、上記に挙げた専門家の複数の人に、意見を聞いてみることをオススメします。「子供が発達障害ではないかと心配しています」と伝えれば、検査ができる医院を紹介してくれたり、他の子供のケースを教えてくれたりするでしょう。

 発達障害の早期発見につながりにくい相談先

  • 両親
  • ママ友

 両親

 親身になってくれるという点では、両親は頼りになる存在です。しかし、わたしの場合、「きっと大丈夫よ」「あなたの教育次第よ」など、根拠に乏しいアドバイスもありました。

 また、一時は(悪気はなかったと思いますが)「育て方が悪かったんじゃない?」という言葉に傷つき、悩み、子供に対してより厳しい態度で接してしまいました。両親には子育てを行ってきたという自負もあり、また発達障害について正しい知識を持っていない場合があるので、かえって混乱してしまう場合があります。それでも、診断結果が降りて、支援体制を作っていく段階では、一緒にドクターの説明を聞いてくれたり、熱心に質問したり、発達障害の本を買って読んだり、今では頼りになる支援者の一人です。

 ママ友

 幼稚園、保育所や小学校でのママ友も、同年代の子供を持つ親同士として励ましてくれたり、子供を見てくれたりする心強い見方です。しかし、専門的な知識がなければ対策についてのアドバイスを得ることは難しいでしょう。学校生活の上で、子ども同士仲が良い場合など、良き理解者として相談することは大変重要で意味があると思いますが、子供が発達障害かどうかの判断を考えるなら、専門家を頼りましょう。

 親としての直感、違和感を大切にし、よく観察しよう

  • 運動面
  • 学習面
  • 性格面

 子供を観察していると、「おや?」と思うことがあると思います。それらをメモし、専門家に相談することで、スムーズな診察を受けることができるでしょう。

 以下、息子の場合、違和感を感じたシチュエーションです。

 運動面

  • なわとび(手足の連動が無く、縄を回して一拍おいてジャンプ)
  • つま先立ちをよくする
  • じっと座っていられない(もじもじする)
  • 片足立ちが全くできない足がある  など

 学習面

  • ひらがなの音読がたどたとしい(小学1年生時)、文節で読まず、文字ごとに一音ずつ読む
  • 簡単な足し算(一桁)ができない。数を概念として認識できない。(壱は、1ではなく、「い」「ち」)
  • 数字や文字を読み間違う(2と5が似ている、1と7が似ている、ルとレとノが似ている、「い」と「こ」が似ている との息子意見) など

 性格面

  • 一人で遊ぶことが多い(友達の誘いに乗らない、友達を誘わない)
  • 同じ動作を繰り返す(三輪車を裏返して、ひたすらタイヤを回し続ける)
  • きまった順序、位置にこだわる(ミニカーを横にキレイに並べる、道順を変えると怒る) など

まとめ:子供の個性は千差万別で、良い悪いではなく生まれ持った特徴があると思います。しかし、早期に発達障害を発見し、その子に適した環境を整えてあげることで、スムーズに社会に参加できたり、学校に馴染むことができるでしょう。よく子供を観察し、専門家に相談することが大事です。

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